屋根にソーラーパネルを載せる方がいいのか?④
EV(電気自動車)×蓄電池
太陽光と蓄電池のない家庭へのEV導入は電気代が増加します
- 従量電気料金が上がる
系統からの買電による充電を行う為、契約電力、使用電力量、再エネ賦課金が増加します。
- 基本料金が上がる。
EVに充電しつつエコキュートやIH等を同時に使用するとブレーカー容量を超えトリップするため契約電力が上あがります。
- 太陽光が発電する時間帯≠EV充電時帯
EVが日中不在の方であると、太陽光発電のみであるとEVへの充電は必然的に夜間が多くなる。コストの安い太陽光発電による充電が出来ない。
再エネ100%の電力調達で補助金がCEV(※(CEV=Clean energy Vehicle))購入手厚くなっています
出典:環境省HPより抜粋
政府がEVと絡めて分散電源化を強く推進
今後住宅全体は再エネ100%の提案へ向かっていきます。
出典:日産自動車HPより
EV対応とは再エネ100%の住宅がこれからのスタンダードとなっていきます。
※環境省の令和2年度第3次補正事業では、再エネ100%電力調達がEV補助金の申請条件のひとつとなっています.
だいぶイメージしやすくなったのではないでしょうか。
・蓄電池に求められる3つのポイント①EVによる電力消費量の増加分を賄う容量
年間800kwh必要(年間5000走行時)。月換算64kwh、1日2kwhの電気を賄う容量を普段使いに追加で考えないといけない。EVは毎日使うもの。光熱費の増加を考え大容量が望ましい。
②全負荷、200V出力
特定負荷、100V出力の蓄電池では非常時にEVに充電できない。
③EV充電による過負荷の心配がない主幹ブレーカー容量
家庭の電気需要によるがエコキュートやIH、EV充電を利用することを考慮し可能な限り大容量にする。
日本の電気代は、上ります。
要因
- 燃料費調整額の反転2022年3月マイナスからプラスに・・・
- 再生可能エネルギー賦課金
- 発送電分離と送電網の投資額
- 消費増税
- 福島原発の処理費
- 戦争ショック
太陽光
停電した住宅に、太陽光がついていれば昼間はは同時に1.5kwvまでは電気が使えます。でも、夜になれば発電しないため・・・そこで蓄電池があれば!
だから・・・太陽光+蓄電池
家庭用蓄電池には屋内設置のものと屋外設置のものがあり、エアコンの室外機の1まわり〜2まわり大きいものとなります。
一般的な家庭用蓄電池の容量が4〜12kWhであるのに対し、電気自動車は10〜40kWhと大容量です。何日も電力供給がストップしてしまう可能性のある災害時などは、電気自動車の蓄電の方が安心できると思ってしまいますが、車代も含め高額になるのがネックとなります。電気自動車?それとも蓄電池?購入前にはじっくり検討しましょう。
ここでは、HEMSの効果と活用できるもの・できないものを含め蓄電池を考えていきます。
なぜかというと・・・
注目のテスラ パワーウォール(13.5kWh)が、HEMS対応でないからです。
《写真提供 Tesla Motors Japan》「古民家の宿 川の音 離れ」へ設置されたPowerwall
蓄電池には、「特定付荷」「全負荷」の2種類あります。
・特定付荷(4.2kwhとか6.5kwh)
事前に設定したコンセントのみ(冷蔵庫・主照明・TVコンセント・スマホ充電の4か所くらい)
・全負荷(9.8kwhとか10kwh以上)
全て使用可(パワーウォール(13.5kWh))
では、おすすめはどっち?
全負荷の場合、停電時も電気が全て使える方がいい。でも・・・・(電池切れ)/(過放電)=リスクがある
10kwhは災害・停電年に1回2回あるかないか・・・10kwh使い切りできないためもったいない・・・?
EV車に乗っている乗り換えるならば迷うことなく全負荷です。
そうでない場合は「特定付加」?
ハイブリッド型の優れ機能 「気象警報連動」型にしましょう。
HEMSが蓄電池を制御し気象警報と連携します。
気象警報(大雨情報など7つの警報・4つの特別警報)が発令された時は、情報をキャッチし自動的に充電を開始し、もしもの停電に備えます。
停電中でも電気が使えて安心。満充電だからたくさん使えるというシステムです。
10kwhの大容量の蓄電池でも、充電量がたまたま少なかった時に空になれば真っ暗になりますよということになるリスクは、全負荷でもありますということです。
ならば、特定負荷のハイブリッド型でもいいのではとも思います。
結論をいいますと、どちらがいいかは、あなた次第となります。近い将来(5年後10年後)をバックキャスティングして悩む必要があります。
何度も言いますが、すでにEVに乗っている、EVを買おうと思っている人は全付加となります。
太陽光と蓄電池の同時設置にはお金が高いとうのがネックになっています。
- 資金がいらない
- 毎月リース料を10年間払えばよい
- リース料以上の自家消費メリットが得られる
- リース満了後はユーザーのもの
- 15年のメーカー保証がつく・・・
デメリットは、②ゼロ円設置(PPA・リース)契約会社の信頼性・信用性がネックなことは事実です。さらに、各社使っているパネルメーカー、使える蓄電池メーカーが決まっています。
以上のことから時代は、「太陽光+蓄電池+EV」へと向かっているということになります。
まとめ
耐震・断熱を損ねてまで太陽光を設置するべきではない
これからの家づくりは、何から取組まれるべきか?
- 省エネ仕様の確定を!
- 省エネ施工品質の向上
- 住宅ローン、光熱費、補助金の活用
- 太陽光は、+蓄電池、+EVで考える
次回は「屋根にソーラーパネルを載せる方がいいのか?⑤」に続きます