屋根にソーラーパネルを載せる方がいいのか?②
そもそも太陽光発電システムって得があるのか?
経済産業省HP【2021年度の買取価格】より
売電単価19円(住宅用太陽光発電10kw未満)
東京電力エナジーHP【料金のご案内】
買電単価26.46円(スタンダードS 121kwh~300kwh)
この表ら、日中の電力を多く利用する生活スタイルである方が、太陽光発電システムの効果が大きくなる傾向にあるといえます。
テレワークなどの場合も太陽光発電の恩恵を受けることができることとなります。
太陽光発電システムの費用対効果は、次のような要素が絡んできます。
設置後の効果
❶年間推定発電量
太陽光の設置容量、日射量、周辺環境などを考慮し、予測される推定発電量はどの程度になるか。 |
❷電気料金の削減見込みについて
発電が見込まれる電力と、現在の電力使用状況から、予測される電気料金の削減見込みはどうなるか。 |
❸投資回収見込みについて
電気料金の削減見込みと売電額見込みから、設置にかかった費用の投資回収期間の見込みはどの程度になるか。 |
❹CO2削減効果について
太陽光発電を付けたことで、どれぐらいのCO2削減効果があって、地球環境に貢献するか。 |
➎見込みについて
上記①~④は見込みであり、予測どおりにはならない可能性があるなど、一定のリスクがあることについて説明を受けたか |
❻運転日報について
設備の設置や年間の運転に要した費用の報告(設置費用年報、運転費用年報)を経済産業大臣あてに行うことが設置者に義務付けられていることの説明があったか。 |
維持管理について
❶機器ごとの保証内容について
機器ごとに、保証の対象となる性能変化や災害・事故と、保証される期間や金額の範囲、誰が何をどこまで保証するかが明確になっているか。 |
❷定期点検について
定期点検の有無と実施時期、実施内容と有償無償などについてはどうか。 |
❸機器の寿命、メンテナンス費用について
モジュールや周辺機器の寿命、更新時期、費用や、その他設置者が行うべきメンテナンスはどのようなものがあるか。 |
❹自然災害(落雷、火災、突風、水害、積雪、火山灰等)の補償について
自然災害の補償はどこまで事業者が対応するのか、設置者が加入した方がよい損害保険などはあるか。 |
➎太陽光発電設備の撤去及び処分について
太陽光発電設備の撤去及び処分時に、廃棄費用が別途必要になること、廃棄物として適法に廃棄・リサイクルを実施することの説明があったか。 |
災害時のときには
❶パワーコンディショナの自立運転機能について
災害時に太陽光発電から供給される電力を使用できるか、その使用できる電力量と使用方法は。 |
❷故障時の連絡先について
モジュールや周辺機器に異常があった場合、その他、何かのトラブルがあった場合の連絡先はどこにすればいいか。 |
❸太陽光発電設置家屋の火災時の消火活動について
万が一、家屋が火災になったとき、消火活動に支障の少ない施工方法になっているか。 |
引用:住宅用太陽光発電安心・安全設置のためのチェックシートより(発行:埼玉県)
これらの数値は会社「によってばらつきがあると言われています。
太陽光発電システム導入の際は、経済的優位性について、上記の項目について数値提供してもらい2~3業者の見積り比較をし検討されれることをお勧めします。
太陽光発電システム導入はやらないほうがいいですか?
「太陽光発電システムは災害対策に最適です。」とても魅力的なフレーズであり、防災の点からも関心度が高いです。ここでの注意点は、停電時はパワーコンディショナも止まるため、利用できる電源経路は、パワーコンディショナ1台あたり非常用コンセント1つだけ使えます(パワーコンディショナ2台設置の場合は、非常用コンセント2つとなります)。
※ほどんどの太陽光発電システムには、停電時に太陽光発電した電気を使えるようにするための「自立運転用コンセント」(「非常用コンセント」と呼ばれる場合もあります)が用意されています。
現在販売されている太陽光発電システムの多くは、この自立運転用コンセントを備えていますが、一部の機種や設置工事の内容によっては、コンセントがない場合もあるそうなので契約前には必ず確認が必要ですね。
自立運転用コンセントに接続できる容量には上限(通常は1500W(たこ足配線可能))があるので、家じゅうの電気機器をすべて接続して使えるわけではありません。そして当然ですが、夜間は太陽光発電できないので使えませんし、くもりなどで発電量が少ないときも、使える機器が制限されたりします。
※1500Wという電力ボリュームは、トヨタのプラグインハイブリッド車「プリウスPHV」が電源供給できる量。
スタンドライトが20W、電気ストーブが750W、スマートフォンの充電が10W、炊飯器が600Wという具合で、合計1380W。
資源エネルギー庁が出しているデータをまとめ
資源エネルギー庁が出しているデータを参考にすると、冷蔵庫の消費電力は全体の約14%を占めています。照明器具やテレビなど、様々な家電がありますが、その中で最も多くの電力を消費しています。
わたしも知りませんでした、冷蔵庫のサイズが大きくなればなるほど、年間消費電力量は少なくなっていることがこの表から分かります。「節電のために冷蔵庫のサイズを小さくしよう」と考えている方もいるかと思いますが、節電を考えるのであれば冷蔵庫のサイズは大きくした方が良いことが分かります。
災害時でも使えるように、冷蔵庫の消費電力を確認しておきましょう。
蓄電設備がない場合は、「天気のよい日」の「太陽が出ている時間」のみ、発電力を確保することができます。蓄電設備が備えられている場合は家全体の電力を賄えることができるため、災害対策度がより高くなります。とは言え、水害などで水没・浸水した太陽光発電システムに接近や接触することにより感電する危険性がありますので、災害により使用できない場合もあります。
水害がおきる可能性の高いエリアでは、蓄電設備を設置する際、通常、地面上になるケースが多いと思います。保証(保険)適用の期間については、もし、水没してしまった場合は機器の交換(契約時確認)となりますが、保証(保険)期間外になると交換適用または、有料メンテがかかることとなります。
まとめ
アンペア制の電気料金計算法
電気料金=基本料金(アンペア制)+電力量料金(三段階電力量料金単価×使用電力量+燃料費調整単価×使用電力量)+再エネ賦課金(再エネ賦課金単価×使用電力量)
(アンペアは10A・15A・20A・30A・40A・50A・60Aと7段階に区切られていて、家庭によって契約アンペアは異なります。)
検針票(電気使用量のお知らせ)に記載されている「再エネ賦課金(再生可能エネルギー発電促進賦課金)」。わたしたちはそれを毎月の電気料金の一部として支払っています。
再エネ賦課金という略称で知られる「再生可能エネルギー発電促進賦課金」とは、前述した固定価格買取制度にかかる費用を補填するために作られたです。
FIT制度での電力買取を維持するために、その費用は電力を使う日本全国の人々で平等に負担しています。そのため、再エネ賦課金は毎月の電気量の一部として自動的に徴収されています。
太陽光発電設備があるない関わらず、再エネ賦課金が発生しています。これを損か得かどう考えるかは自己判断となります。
重要なことは損か得かの投資目的ではなく、リスク分散として太陽光発電設備を考えることです。
次回は「屋根にソーラーパネルを載せる方がいいのか?③」に続きます